スイート10 ヒロインについての考察

最初、ヒロインは弓子だった。
保典は、弓子の夫でしかなかった。

電器メーカーの販売会社、営業課の社員。部下からの人望も厚い、優しく明るい男性。家庭では理解のある、よき旦那であり、子供思いの良きパパである。
12年前に同僚の清から誘われたスキー旅行で弓子と出会い、恋に落ちて結婚したという。弓子とちひろを、心から愛し、信じ、今まで結婚記念日も忘れたことがないという、絵に書いたような「理想の夫」。

公式にもこう書いてあった。
ごく普通の、と言うには出来すぎクラスの男性の設定だ。
が、具体的にいつからか思い出せないけど、気が付けば、保典がヒロインになっていた。
甘い声と笑顔で常に夫を騙す妻の仕打ちを疑いつつも耐える姿は、どっからどう見ても、ヒロイン!
おかしい。
ヒロイン説を唱えながらも、謎だ。
きっぱりはっきり追求しなくて、うじうじした性格って設定ではあるけど、ど~してここまでヒロイン化してしまったの?
本来ヒロインであるはずの弓子が、悪逆非道な性格で、電波でヒドい奴になって行ったのも原因?
誰に対しても優しく振舞ってるのに、ほとんどの人が保典を陥れるのに加担してるから、余計、いじらしいヒロインに見えちゃうの?
保典の優しさに対して、普通に優しく対応し返してるのって、弓子父と治ぐらい?
清とWESTのマスターは、優しさゆえに、弓子が不倫してるのを保典に黙ってるからな~。
同僚たちはいい人だけど、たとえ話や意見が、保典の落ち込みに拍車かけたりするし、るり夫婦は、保典の優しさを享受するだけで、全く返す事しないし、るりなんて言いがかりつけて胸倉掴んだしね。
かほちゃんまでが、ターゲットを保典に変更しちゃったもんな~。
電波品川は、へ~ぜんと恩を仇で返しまくってる上に、保典の事なんか個体認識以上の感情が見えない。
本来なら、一人の女を取り合う恋のライバルって立場なんだけど、戦いの場すら与えてもらえないんで、当事者なのに保典は蚊帳の外。
本人は幸せだって思ってたけど、どんどん不幸になって行って、いじらしく耐えて、それでも誰も恨まない。
このあたりが、思いっきり受身なヒロインに見えちゃうのかな?
疑って、耐えて、苦しんで、意を決して問いただしてもはぐらかされて。
心を広く持って我慢するしかない状態なのも、ヒロインの王道?
苦しんでいるところ、悩んでいるところが視聴者にわかりやすいのも一因?
本来なら、恋する二人の心理描写に重点を置くべきなんだけど、弓子はひたすらかわいそうなワ・タ・シにひたりまくってるようにしか見えないし、品川は何かを悩んでいるようには見えない。
ジャージはやめて~!と思いながらも(私限定?)、保典から目が離せないんだよな~。
二人が、罪もない保典を裏切ってる事に真剣に悩みながら、それでも恋する事を止められないって心理描写でもあれば、も~ちょっと切なさが出たんだろ~な~。
電波で全て済ましちゃダメだよ~。
全ての視聴者が受信出来ない特殊な電波は特に困るのよ!
周波数が合わなくて、普通に頑張る良き夫にして良き父が、バリバリに王道ヒロイン街道驀進中!って受信しちゃったんですけど~!

特殊な電波ゆんゆんな最終週のあらすじを公式で見たけど、私にはどう受信出来るんだろ?
予想外の品川の発言か~。
本当はあなたの事が好きなんですって、感情込めまくった声で保典の手を握り締め、保典フリーズ!ってのは、誰でも思いつくネタだろ~な~。

これは幸せの木彫りです。今なら三十万でおわけしますって言いながら、品川がパンフレットを見せると、これのおかげで夫と無事に離婚出来ました!もうすぐ素敵な人と再婚出来ます。(るりさん)夫との関係が上手く行き、セックスレスも解消出来ました。ありがとうございます。(清さん)って載ってたりする。
「すごいのよ~、パパぁ、それでワタシも彫ってもらってたのぉ~、新居に飾りましょうね~、んふっ!」
「そうだね、ママ」
にっこり笑う保典。
わざとらしく笑う弓子。
それでもやっぱり、何考えてるのか視聴者にはわからない品川。
ってのは、ど~かしら?



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